10倍ズームのンパクトデジタルカメラと同じようにデジタル一眼レフカメラで撮りたいなら、10倍ズームの交換レンズを探せばいいの?と思っても、10倍ズームレンズと書かれてあるレンズは見かけません。
あえて計算すれば一眼レフカメラの交換レンズも〇〇倍ズームという数字は出てきます。
主要メーカーの望遠レンズ 光学ズーム倍率表
コンパクトデジタルカメラから使い始めた私には当たり前だった光学〇倍ズームという言い方。一眼レフカメラ用の交換レンズのカタログでは使われていなさそうです、一眼レフカメラを使っている人の口から聞いたことがない気がします。
理由は知りませんが、私自身も一眼レフカメラ歴が長くなるに従って、〇倍ズームとは言わなくなりました。望遠側、何ミリ?というように、商品名やカタログに書かれている数字を見るようになっています。
だけどコンパクトデジタルカメラユーザーにとっては慣れた基準なので2009年ごろにまとめた表は参考として載せ続けます。
主要メーカーの入門機(ダブルレンズキット)の望遠レンズ ズーム倍率表
メーカー | レンズ名 | 倍率 |
---|---|---|
キャノン | (標準)EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS (望遠)EF-S55-250mm F4-5.6 IS |
13.8倍 |
ニコン | (標準)AF-S DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VR (望遠)AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF) |
11.1倍 |
オリンパス | (標準)ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 (望遠)ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 |
10.7倍 |
ペンタックス | (標準)smc PENTAX-DA L 18-55mmF3.5-5.6 AL(27.5~84) (望遠)smc PENTAX-DA L 50-200mmF4-5.6 ED(76.5~306) |
11.1倍 |
パナソニック | (標準)LUMIX G VARIO 14-45mm/F3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S.(28mm~90mm) (望遠)LUMIX G VARIO 45-200mm/F4.0-5.6/MEGA O.I.S.(90mm~400mm) |
14.2倍 |
※一般的な入門機のダブルレンズキットについて、標準レンズの広角側を1とし、望遠レンズの最望遠が何倍かを計算しています。標準レンズの広角側を基準とするのは、コンパクトデジタルカメラに倣いました。
光学ズームの倍率の計算方法
簡単に調べたところコンパクトデジタルカメラの光学ズームの倍率の計算方法は
レンズの最望遠時の焦点距離÷広角時の焦点距離
と考えればいいみたい。
例:CANON EOS Kiss X2 ダブルズームキットは約14倍
私が最初に手にしたデジタル一眼レフカメラ標準レンズ「CANON EOS Kiss X2 ダブルズームキット」を例として計算してみます。広角レンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」の広角側の焦点距離「18mm」を基準として、望遠レンズ「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」の望遠側「250mm」が何倍かを計算すると、、、。
250mm÷18mm=13.8倍ズームです。
【参考】コンパクトデジカメLumix TZ1の説明書(仕様)。
説明書(?)望遠側は52mm、広角側は5.2mmとあります。
だから52mm÷5.2mm=10倍ズーム。
光学ズーム倍率と撮影対象の大きさ
光学3倍ズーム=撮影対象が3倍に写る?と素朴に思いました。
そこで、コンパクトデジタルカメラ(Lumix TZ1)で撮影したのが次の写真です。
撮影対象の横幅を実測してみたら1倍⇒約3.5倍⇒約9倍でした。ズーム倍率とだいたい合ってますね。
デジタル一眼レフカメラ(CANON EOS Kiss X2 )でも撮影しました。
コンデジで撮影した写真と重ね合わせてみても、およそ同じですね。
被写体の大きさはズーム倍率に比例して大きくなることがわかりました。
ということは、、、写せる範囲はズーム倍率に比例して狭くなるということですね。
デジタル一眼レフでは、広角レンズと望遠レンズを被写体や画作りに合わせて選び分けることになります。
10倍ズームのコンデジと同じ写真を撮るのに必要なレンズはどれ?
結局のところ、10倍ズームのコンパクトデジタルカメラを使っていた時と同じようなズーム写真を撮るためには、どんなレンズが必要になってくるのでしょうか。先ほどの表で10倍のレンズを買えば良いのでしょうか?
カメラの撮像素子の大きさが絡んでくるため計算が必要になってきますが、答えはコンパクトデジタルカメラの説明書にありました。
この表のオレンジの線のところ。
「35mmフィルムカメラ換算:35mm~350mm / f2.8~4.2」
これが答えです。
一番ズームした状態を重視するのであれば、35mmフィルム換算で350mmのレンズを買えばよいということになります。f2.8~4.2とあるので、
35mmフィルムカメラ換算:350mm / f4.2 程度のレンズ
ということになります。
350mm程度のレンズをまとめたページもご覧ください。
超望遠レンズまとめ(準備中)
望遠レンズが何倍ズームなのか考えた結果のまとめ
- コンパクトデジタルカメラの「何倍ズーム」はそのカメラの広角側と望遠側の焦点距離の倍率。基準となる広角側の焦点距離がはカメラによって違うので望遠で撮影できる被写体の大きさは厳密には違ってくるが、シビアな違いではない。
- 一眼レフカメラでは○○倍ズームという基準でレンズを選ぶことはあまりない。広角レンズか標準レンズか望遠レンズか。作りたい写真作品や撮りたい被写体に合わせてレンズを選ぶ。風景写真は広角レンズ、スナップ写真は標準レンズ、動物やスポーツ撮影は望遠レンズを選ぶ場合が多い。
- コンパクトデジタルカメラを参考に一眼レフカメラのレンズを選ぶときは、説明書やカタログを調べるとよい!
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